「将来の展望をしっかり見据えて行動する」ということの重要性を非常に強く感じました。
Nさん / 39歳 / 男性 / 鳥取県
転職前:鍼灸師/年収360万円
転職後:鍼灸師/年収300万円
転職成功
-転職前の企業での業務内容を詳しく教えてください。
入社後間もなく副院長として業務に従事しました。治療院及び訪問業務の施術業務と並行して、現場責任者として他のスタッフのフォローなど施術の現場を取りまとめておりました。また、売上管理・Webサイト・ネット関連の管理や新人スタッフの教育などの院内管理業務に携わっておりました。
-転職を考えたきっかけを教えてください。
前職の給与体系は成果報酬の割合がとても高く、治療院の経営状況がそのまま給与額に反映されるため非常に不安定でした。それでも個人的に技術やカウンセリングの知識を身に着け、何とか自分の担当する患者様をつかんでいたのでやっていけていました。成果報酬は頑張りが給与額に直接反映されるためやりがいはありましたが、経営者のマネジメントがうまく回っていない会社であったため、集客面が弱く経営状況は横ばいでした。さらに転職する1年前より勤務条件が一方的に変更され、給与待遇はそのままに休日数の減少や長時間勤務が増え、経営に対して不信感を抱くようになりました。将来的にも実家の近くでJターン開業を考え始めていた時期もあったので、まずは職場を実家に近い所に移すことを決意し転職に至りました。
-この業務だけはもっと続けたかったという業務があれば教えてください。
スタッフ教育は特に喜びを感じることが多かったです。施術スタッフが患者様に信頼し喜んでいただいているところを見聞きした際は自分の事のように感じられました。
-転職活動はどのように行いましたか?
高校卒業後から実家から離れていたため、地元周辺の情報がまったくないところから転職活動が始まりました。そのため離職後に実家への引越が終わってまずは地域の情報収集を行いました。それと並行して、希望する鍼灸・接骨治療業界に特化した人材紹介会社(スリーサイズ)に登録・相談しました。人材紹介会社を利用した理由は以前求職で利用した経験があり、事前に応募する企業についての情報をしっかり得られることが大きなメリットと感じたからです。特に経営者の人柄や経営方針、企業風土などは中々事前に知ることが出来ないので、あまり地元の情報が乏しい自分にとって応募先の選定において非常に助かりました。
-転職後の会社に入社を決めた理由を教えてください。
面接にて配属される店舗がまだオープンして間もない院でスタッフも若手が中心であり、業界経験が豊富なスタッフを求めていることを伝えられ、こちらの経歴や技術についてお伝えしたところ非常に好意的な印象を頂きました。自分自身も将来開業を考えていたため、オープン間もない職場で得られる経験や情報を大変魅力的に感じました。面接後に同僚となるスタッフについて簡単に紹介していただきましたが、自分よりも一回り程若いにもかかわらず優秀で人当りも素晴らしかったため、職場の人間関係において非常に居心地がよさそうでした。勤務条件も前職のようなあやふやなところがなく、待遇面も納得できる内容でした。
-転職後の会社での業務内容を詳しく教えてください。
鍼灸・接骨院での施術業務です。また、既存スタッフに対しての臨床や院運営に関するアドバイス・バックアップも求められました。
-入社前のイメージと違っていたところはどんなところですか?
全国展開しているフランチャイズチェーンの院なので様々な面でマニュアルが固まっておりあまり裁量の自由がないイメージがありましたが、売り上げや患者様のメリットにつながるのならば積極的に新しい施策にチャレンジする空気感が意外でした。施術においても自分が持っている技術を新しくメニュー化し患者様に提供しました。施術の提案内容も常に良いものに変えていくといった柔軟性が院全体にあったので、いい意味で入社前のイメージを裏切られました。
-仕事の難しさ、辛さを感じた点はありますか?またそれはどのように克服しましたか?
以前の職場と違い売上計画がしっかりと組まれ運営されている治療院なので、院内での営業ノルマがはっきりとしておりました。あまり営業の経験もスキルも無かった為、入社当初は中々苦労しストレスが溜まりました。しかし、将来開業を考えている身として営業スキルは必須であるとも感じていたので、気持ちの面で切り替えることが出来ました。実務も既存のスタッフのやり方を学んでいくことで壁を乗り越えることが出来たと感じています。
-仕事の中でやりがいを感じた(ている)部分はどこですか?
やはり身体の不調で悩まれていた患者様をしっかりと症状改善に導く経験はこの仕事の醍醐味だと改めて感じています。患者様から頂く喜びや信頼の言葉は何にも代えがたい喜びでした。また、若い他のスタッフ達から相談を受けたり頼られたりする中で仕事の結果に結びつくこともあり、職場の人間関係の中で新たに得られる喜びもありました。
-転職は成功でしたか?失敗でしたか?
成功
-なぜそのように感じましたか?
将来開業を考えている身として、しっかりと運営されている「よいお手本」の治療院を見られたことが一番大きな収穫であったと感じます。実務ではストレスを強く感じることもありましたが、職場の人間関係が非常に良好だったのが幸いし乗り越えることが出来ました。
-この仕事の個人的な楽しみ方を教えてください。
鍼灸・接骨の業界はチームプレーが求められることもありますが、最終的には患者様の悩みと施術者の技術・知識との1対1の戦いだと思います。「原因は何か」「どうすれば改善するのか」「何を患者様に伝えればよいのか」と常に考えて行動すると驚くような結果が出たり、患者様と深い信頼関係が築けたりします。物事を深く考え追求し推理・仮説を立てていく過程は、苦しいこともありますがパズルのピースがはまった時の喜びはひとしおです。ミステリーや謎解きが好きな方には理解していただけるのではないでしょうか?また、患者様の中にはいくつも病院や治療院をめぐっても症状が改善せずにお越しになられる方もおられます。そういう方の症状が自分の手で改善した時の達成感も気持ちいいですね。
なによりも患者様からの喜びと信頼の言葉を頂けるのがこの仕事での一番の醍醐味ではないかと思います。なかなか顧客から直接そういった言葉をかけられる仕事は少ないように感じます。
なによりも患者様からの喜びと信頼の言葉を頂けるのがこの仕事での一番の醍醐味ではないかと思います。なかなか顧客から直接そういった言葉をかけられる仕事は少ないように感じます。
-この転職からどのようなことを学びましたか?
特に大事だと感じたことは事前の情報収集をしっかりと行い、ミスマッチが起きないように条件などを判断して行動することです。また、転職する・しないにかかわらず、将来の人生設計において目指している業界がはっきりしている場合は常日頃からその業界の情報をチェックしておくことが大事であると考えています。今回の転職先は業界でも大手の治療院だったので情報が手に入りやすく、採用前でもかなり業務のイメージがつかめていたので採用面接の際も非常に人事担当の方ともコミュニケーションをスムーズに取れ、こちらの疑問点などもしっかり答えていただくことが出来ました。採用後の待遇などにも率直に相談が出来たことは非常に大きかったと思います。そして、この転職が自分にとって終着点なのか?通過点なのか?通過点なのであれば最終的に将来どうなりたいかを可能な限り描くことも重要だと思います。将来開業を考えていたからこそ、今まで経験のない業務内容を与えられても今後の糧になると考え乗り越えることができましたし、積極的に業務改善の提案も行いました。もし仮に目的意識もなく漠然と転職していたら正直勤務を続けられていたかわかりません。「将来の展望をしっかり見据えて行動する」ということの重要性を非常に強く感じました。